◎司法書士の裁判外和解代理権について◎

平成28年6月27日 最高裁にて、司法書士の裁判外和解代理権の範囲について重要な判決が言い渡されました。
個別の債権ごとの価額を基準として認定司法書士の代理権の範囲を判断すべきであるという内容です。

要は、債権者が主張する債権額で代理権の範囲を判断し、債務者が現実に得ることができる経済的利益を基準とするのではないということです。

例えばA社に対して200万の債務を負ってる債務者の債務整理をする場合は、司法書士の代理権の範囲外ということになります。
私としては、200万円から債務者がどれだけの経済的利益を得たかで代理権の範囲を判断していただけに今後の受任に多大な影響を及ぼす判決となりました。

ある金融機関の担当者より、今、50万のカードローンの任意整理の受任通知が司法書士から来ているんですが、本部が司法書士とはしゃべるな、本人に書類を送れとの指示を受けているとの情報を得ました。上記判決からいくと、問題なく司法書士の代理権の範囲内の話だとは思いますが、司法書士と交渉して和解しても後で無権代理といわれてしまったら元も子もないから、一切交渉相手にしないというところも出てくるかもしれません。

こうなると、我々司法書士としても、訴額が微妙な案件は、弁護士を紹介せざるを得ないのかもしれません。
当事務所では、優秀な弁護士さんとの提携をたくさんしておりますので、安心です。

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