◇住宅用家屋証明書の要件緩和ーかかる実費が安くなるかも―◇

「住宅用家屋証明書」というものをご存知でしょうか。

 

取得する機会がなければあまり聞きなれない言葉かもしれません。

簡単に言いますと、登記の際の登録免許税の軽減を受けるための証明書のことなのですが、

この証明書を取得することで、登記手続きにかかる実費を安く抑えることができます。

 

取得するためには一定の要件があるのですが、最近、その要件も一部が緩和されました。

 

🔳 住宅用家屋証明書を取得するための基本的な要件

なお、要件は次の(1)~(3)のパターンによって若干異なります。

(1)個人が自己新(増)築した住宅用家屋の場合

(2)個人が取得した建築後使用されたことのない住宅用家屋の場合

(3)個人が取得した建築後使用されたことのある住宅用家屋の場合

 

▼(1)・(2)・(3)で共通している要件は、次の①~④です。

(※(1)の場合は③の取得原因は関係なし)

 

① 個人が自己の居住用に供する住宅用家屋であること

対象者となるのは個人に限られます。そのため、業者さんや法人は対象外です。

また、個人であっても、自己の居住用に供する住宅用家屋(マイホーム)に対する軽減処置なので、投資用物件の取得など居住用以外の取得目的であれば、この制度は適用されません。

 

② 登記簿上の床面積の合計が50㎡以上の家屋

 ①の要件にあてはまる居住用住宅であっても、登記簿上の床面積が50㎡以上なければ住宅用家屋証明書は取得できません。

なお、基準となる面積は登記簿上の床面積で、仮に評価証明書上の課税床面積が50㎡を超えていても、登記簿上の床面積が50㎡未満であれば住宅用家屋証明書は取得できません。

 

③ 取得後、1年以内の家屋であること((2)の場合は所有者本人が取得した未使用の家屋)

((2)・(3)の所有権移転登記の場合は、取得原因が「売買」または「競落」であること)

 住宅用家屋証明書はいつでも入手できるわけではありません。

新築(増築)または取得(売買等)後、1年以内の家屋に限られます。

 

④ 区分建物(マンション)は、その建築物が建築基準法上の耐火又は準耐火建築物であること

これはマンションの場合にのみ関係する規定で、戸建てには構造による制限はありません。耐火又は準耐火建築物ではない区分建物(マンション)はそんなにないはずなのでそこまで気にしなくてもよいかもしれません。

 

▼(3)のパターンの場合は、上記①~④+以下の⑤の要件もあります。

 

⑤ 次の要件を満たす家屋であること

【令和4年3月31日以前に取得した家屋の場合】

次のA~Cのいずれかの要件を満たすこと

A)耐火建築物・・・当該家屋がその取得の日以前25年以内に建築されたものであること

B)耐火建築物以外・・・当該家屋がその取得の日以前20年以内に建築されたものであること

C)当該家屋が地震に対する安全性に係る基準に適合するものであること

 

【令和4年4月1日以後に取得した家屋の場合】

次のAまたはBの要件を満たすこと

A)昭和57年1月1日以後に建築されたものであること

B)当該家屋が地震に対する安全性に係る基準に適合するものであること

 

なお、はじめに少しお話していたのですが、この⑤の要件が、最近変わった部分になります。

つい最近、令和4年4月1日以降、中古住宅を購入する際の住宅用家屋証明書発行の要件が変わりました。

今まで(【令和4年3月31日以前に取得した家屋の場合】)は、住宅用家屋証明書を発行してもらうためには、築年数に関する要件があり、この年数を超過した建物の住宅用家屋証明書を取得する場合は、別途、耐震基準適合証明書や保険付保証明書を用意する必要がありました。

しかし、今回の令和4年税制改正で、この築年数要件が撤廃され、⑤(【令和4年4月1日以後に取得した家屋の場合】)のような要件に緩和されました。

(ケースによってこれ以外の書類が必要となることもあります。)

 

今回の改正で、今までよりも住宅用家屋証明書を発行してもらいやすくなったといえます。

 

🔳 住宅用家屋証明書発行の手数料

 〇~令和4年5月31日   1通1300円

 〇令和4年6月1日~    1通 650円

 

実は手数料についても、令和3年8月に策定された「行財政改革計画」に基づく取組として、各種行政サービスについて、持続可能性の確保とサービスを受ける方と受けない方の負担の公平性の観点から、受益者負担割合を原則100%とすることとして、手数料が改定されることになりました。

 

住宅用家屋証明書もこの改定の対象となる税証明に該当し、

令和4年6月1日以降、現在の1通1300円→1通650円に引き下げられます。

 

私たちも、6月以降業務の中で気を付けなければいけない部分です・・!

 

少し専門的なお話だったかもしれませんが、住宅用家屋証明書は司法書士や土地家屋調査士などの専門家が取得することが多いかと思います。

もちろん我々も何度も住宅用家屋証明書を使って登記をさせていただいております。

何かご相談があればお気軽にご連絡ください。

 

 

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