◇所有者不明土地◇

最近、テレビや新聞でも「所有者不明土地」という言葉をよく見聞きするようになりました。

なんとなく言葉の意味はわかりそうな気もします、が、実は結構奥の深いワードでもあります。

 

所有者不明土地とは?                                        

 ✔不動産登記簿により所有者が直ちに判明しない土地

 ✔所有者が判明してもその所在が不明で連絡が付かない土地 

のことをいいます。

簡単に言うと、登記簿上の所有者の情報が古いままで、戸籍などを調べても現在の所有者(相続人)やその連絡先が把握できない土地のことです。

現在、この所有者不明土地は、日本全土の22%ほどあるそうです。

大きさにして九州全土くらいになるようですが、それだけ活用できていない国土があるということになります。びっくりです。

 

なぜ所有者不明土地が出てくるのか?                                 

現在の法律では、相続登記に期限はありません。

相続発生から何年、何十年後に手続きしても自由ですし、しなかったからといって罰則などもなく、相続登記は当事者の判断に任されていました。

そのため、長期間放置されて遺産分割をしないまま相続が繰り返され、土地共有者がねずみ算式に増加してしまい、その結果所有者不明土地がどんどん増えてしまっているのです。

 

所有者不明土地が増えるとどうなる?                                 

所有者不明土地は、

 ✖土地が管理されないまま放置されることが多い

  ⇒土地がきちんと管理されず、隣接する土地への悪影響が発生

   ・公共事業や土地境界の確認の際に初めて表面化し、深刻な問題となることも

 ✖共有者が多数の場合や一部所在不明の場合、土地の管理・利用のために必要な合意形成が難しい

  ⇒土地の利活用を阻害

   ・公共事業や復旧、復興事業を円滑に進められない

   ・公共用地として買収ができない

   ・民間の土地取引が阻害される  など

これらは高齢化の進展により死亡者数が増えることにより、今後ますます深刻な問題となること必至です。

 

所有者不明土地の問題の解消の動き                                  

所有者不明土地の発生予防&既に発生している所有者不明土地の利用の円滑化を図るため、

  ✔しっかり登記がされるようにする 

  ✔土地を手放すための制度の制定

  ✔土地利用に関連する民法の規律の見直し

が必要ということで、令和3年4月21日「民法等の一部を改正する法律」及び「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(相続土地国庫帰属制度)」が成立しました。

この改正法の大きなポイントとなるのが次の4つです。

 ①相続登記の義務化と罰則の制定

 ②所有者の氏名住所に変更があった場合の変更登記の義務化と罰則の制定

 ③法務局による所有者情報取得の仕組みの制定

 ④土地の所有権放棄の制度化

改正法は、原則として公布(令和3年4月28日)後2年以内(相続登記義務化関係は公布後3年以内、住所など変更登記義務化関係は公布後5年以内)の政令で定める日に施行されます。

なんといっても、今回の改正の中で特に大きな影響があると考えられるのが相続登記の義務化ではないでしょうか。

①~④についてはいろいろとポイントとなる点がありそうなので、次回以降引き続き、まとめていければなあと思います。

 

 

 

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