@工場財団(工場抵当法)@
工場財団とは、工場にある物(機械や商標等)を一括してひとつの不動産とし、融資を受けやすくする制度です。
所有する物ひとつひとつに担保を設定していては面倒ですし、まとめて担保を設定した方が融資の際評価されやすくなります。
その為、工場財団の登記は工場財団をつくる為の保存登記と抵当権設定登記しかできません。
しかも保存登記から6ヶ月以内に抵当権設定登記をしなければ、工場財団は消滅します。
まさに担保の為だけの登記制度といえます
工場財団の登記は工場財団登記簿という不動産登記簿とは別個の登記簿に綴られます。
工場抵当の内容(抵当権の債権額や債務者等)はこの工場財団登記簿を見なければわかりません。
工場財団登記簿には目録がついていて、その目録に工場財団を組成する財産がすべて書いてあります
その為、大きな工場ですと目録が何百枚、何千枚になることもあります
工場財団登記簿は現在まだコンピュータ化してない為、管轄法務局に直接行くか、郵送で請求しなければなりません。
以前は、登記簿の取得に係る枚数加算が高かったので、目録をつけて請求すると、何万円、何十万円かかることもあったそうです
平成17年から動産譲渡登記制度が開始し、機械等の動産について担保として提供しやすくなりました。
これにより工場財団の需要は減っていくのかもしれません
ただ、工場とその内部にある動産バラバラに担保に提供するよりも一括して提供した方が、担保評価が上昇するような場合には今後も活用できると思います