◎土地一時使用賃貸借契約◎

土地を貸す時、借主が建物所有する目的で貸す場合、基本的には借地権が成立し、30年以上の期間貸し続けなくてはなりませんし、契約が解除できない、契約終了時に建物の買取請求をされる等、貸主にとっては大変不利な状況に陥りかねません。

そこで、一時使用のために借地権を設定したことが明らかな場合には、借地借家法の適用が除外となります。

そのためには、契約書上からも、一時使用のためであることが明らかになっていなければなりません。従って、通常は契約書の題目が「一時使用賃貸借契約書」となっていたり、第1条に「(一時使用目的)本件賃貸借契約は、貸主がその好意によって、借主の自宅工事期間中に限り、その仮住まいのための住居として賃貸するものであり~」と明記されていたりします。勿論ですが、単に「一時使用契約とする」と記載されていても、実質的に一時使用契約の要件が満たされていなければ意味がありません(期間の定めのない賃貸借契約になる場合もあります)。

一時使用とは単なる期間の長短ではなく、貸し出す目的、状況から総合的に判断して、区切られた一定の期間のみの貸し出しであると判断されれば適用されます。

今回の相談事例は、一時使用期間終了後に更新しており、その合意書類に、自動更新の文言が謳われているケースです。

契約の更新は行っても一時使用賃貸借には問題はないのですが、「期間の自動延長」の文言が入っております。

一時使用賃貸借の特徴は自動延長がないことです。

よって契約の更新は何度行ってもよいのですが、自動延長の旨をいれてしまうと、一時使用ではないと判断され、借地借家法が適用されてしまう恐れがございます。

したがって、自動延長ではなく、期間が来るたびに契約の更新をすればよいと考えます。

今回のケース、期間については、10年でも一時使用と判断されるケースもありますし、自動更新が行われてしまった以上、再度一時使用の賃貸借契約を締結するのが、貸主側の一時使用賃貸借を将来主張するのには、有益なのではと判断します。