◎業務メモ 家庭裁判所発行の後見人印鑑証明書で売却◎

被後見人名義の不動産を売却する際、後見人の印鑑証明書は原則、個人の市区町村長発行の印鑑証明書となる。(不動産登記令16条2項)

(参照条文 不動産登記令)
第十六条 申請人又はその代表者若しくは代理人は、法務省令で定める場合を除き、申請情報を記載した書面に記名押印しなければならない。
2 前項の場合において、申請情報を記載した書面には、法務省令で定める場合を除き、同項の規定により記名押印した者(委任による代理人を除く。)の印鑑に関する証明書(住所地の市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、市長又は区長若しくは総合区長とする。次条第一項において同じ。)又は登記官が作成するものに限る。以下同じ。)を添付しなければならない。
3 前項の印鑑に関する証明書は、作成後三月以内のものでなければならない。

ただ、破産管財人の印鑑証明書など裁判所で発行された印鑑証明書も登記に使えます。
それは、法務省令に定める場合としての例外的規定である。

(参照条文不動産登記規則)
四十八条 令第十六条第二項の法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 申請を受ける登記所が、添付すべき印鑑に関する証明書を作成すべき登記所と同一であって、法務大臣が指定した登記所以外のものである場合
二 申請人又はその代表者若しくは代理人が記名押印した申請書について公証人又はこれに準ずる者の認証を受けた場合
三 裁判所によって選任された者がその職務上行う申請の申請書に押印した印鑑に関する証明書であって、裁判所書記官が最高裁判所規則で定めるところにより作成したものが添付されている場合

ということで、家庭裁判所発行の印鑑証明書は最高裁判所規則で定めるものかというのが焦点となります。
京都本局では、家庭裁判所発行の印鑑証明書についてもOKだそうです。