◎役員任期10年経過による重任◎

平成18年5月1日会社法が施行されました。

その後、取締役などの役員について定款で定めることで10年内の最終の事業年度にかかる定時株主総会の終結時まで任期を伸長できるようになりました。

会社法施行時に任期中であった役員についても、任期が伸長されることとなります。

よって、施行前は2年が取締役の任期でありましたので、平成16年5月以降に就任された取締役については、任期が伸長されている可能性があるということです。

ということは、平成26年5月以降から、10年に伸長された任期が満了しての役員変更登記がポンポン発生するものだと思います。

そんな中、今回『10年経ったし、登記して』と株式会社の社長さんより声をかけていただきました。
聞いた瞬間、上述のとおり、平成16年5月以降に就任しているはずだから、まだ任期が切れていないか、それとも平成17年に任期が切れているのに、忘れてるまま定款を変更したのかなと思いました。

しかし、登記簿を拝見いたしますと、ご依頼通り任期満了する一つの例外ケースでした。

平成18年に有限会社から株式会社に商号変更による設立をしておられたのです。

有限会社の役員には任期の定めはございません。
株式会社になった瞬間から任期の定めがあるものに変わったのです。
平成15年に設立し、役員として就任されたその社長は、平成25年に任期が満了するのです。

これは、実務上の引掛け問題です。
集中して、気をつけて業務を行いたいと思います。